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農芸化学会関東支部大会で植物制御化学研究室の大川さん、鈴木さんが優秀発表賞を受賞 | 明治大学 農学部農芸化学科

農芸化学会関東支部大会で植物制御化学研究室の大川さん、鈴木さんが優秀発表賞を受賞

植物制御化学研究室の鈴木泰輝さん、大川大地さんが農芸化学会関東支部大会で優秀発表賞を受賞しました。

2022年8月27日(土)に開催された日本農芸化学会関東支部大会において、農芸化学科植物制御化学研究室に所属する鈴木泰輝さん(大学院博士前期課程2年)と、大川大地さん(学部4年)の二人が優秀発表賞を受賞しました。発表演題、発表者、ならびに研究内容は以下の通りです。


鈴木泰輝、来馬道生、瀬戸義哉

「ケイヒ酸を骨格とした新規ストリゴラクトンアナログの合成」


大川大地、弓削巧、藤田りさ、瀬戸義哉

「条件的根寄生植物コシオガマのSL生合成性酵素CCD8, MAX1, CLAMTホモログの機能解析」


研究内容

ストリゴラクトンは、植物ホルモンとして機能するだけでなく、アフリカで甚大な農業被害をもたらしている根寄生雑草の発芽を誘導する作用を有しています。この作用に基づいて、根寄生雑草を強制的に発芽させて枯死に至らせる「自殺発芽誘導法」が考案されています。この手法を実用化するためには、合成が容易、かつ強力な活性を有する分子を入手することが重要になります。

鈴木君の発表では、植物においても普遍的な代謝物の一つであるケイヒ酸を基本骨格にもつ新たなストリゴラクトンアナログの合成とその活性について報告しました。ケイヒ酸は、植物に投与した際に、その成長を促進する効果を有していますが、今回合成した分子は、分解されることでケイヒ酸を放出するため、根寄生雑草の発芽誘導作用に加えて、通常の植物に対する成長促進効果を併せ持つことを見出しました。根寄生植物の自殺発芽誘導と、宿主植物の生長促進という二つの作用を持った新たなタイプの自殺発芽誘導剤として期待されます。

大川君の発表では、根寄生植物の中でも、寄生に対する依存性が低く、自立して生育することも可能なコシオガマに着目しました。コシオガマは、他の絶対寄生性の根寄生植物とは異なり、宿主への依存性が低く、発芽時にストリゴラクトンを必要としないという性質があります。一方で、近年、コシオガマを窒素欠乏条件下に置いた際には、他の植物の根から分泌されるストリゴラクトンに応答して、根が屈曲する現象が報告されています。つまり、コシオガマも他者由来のストリゴラクトンに応答する仕組みを有しているということになります。その際、自身でもストリゴラクトンを生産する能力が保持されている場合には、自身の生産するストリゴラクトンと他者由来のストリゴラクトンをどのように識別しているのか、という点に興味がもたれます。今回の研究成果では、コシオガマにおいても、ストリゴラクトン合成に必要な酵素の機能が保持されていることを明らかにしました。つまり、コシオガマ自身でもストリゴラクトンを生産している可能性が高いと考えられます。今後、他者由来の分子との識別メカニズムについて、さらなる研究が進展することが期待されます。本研究には、大川君に加え、同研究室修了生の弓削匠さん(2022年3月博士前期課程修了)、同研究室博士前期課程1年在籍の藤田りささんも多大に貢献しました。


農芸化学会関東支部会HP

http://kanto.jsbba.or.jp/

植物制御化学研究室HP

https://setoyoshiya.wixsite.com/mysite

明治大学HPニュース

https://www.meiji.ac.jp/agri/info/2022/mkmht0000001lfac.html

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