根寄生雑草は、アフリカで年間1兆円とも言われる甚大な農業被害をもたらしています。日本国内では、大きな被害は出ていないものの、外来種であるヤセウツボと呼ばれる根寄生植物が至るところで観察されています。また、寄生せずとも生きていくことができる条件的寄生植物の一種であるコシオガマも国内の様々な地域で生育しています。ヤセウツボは、発芽する際に、宿主の根から分泌されるストリゴラクトンを認識することが知られており、その際にはKAI2dファミリータンパク質がストリゴラクトン受容体として機能することが知られています。一方、コシオガマはストリゴラクトン非依存的に発芽可能であるにも関わらず、KAI2d受容体を保持していますが、その機能についてはほとんど明らかになっていませんでした。
今回、植物制御化学研究室の竹井沙織(博士前期課程修了)、大谷真彦(ポスドク)、石川智也(学部4年)、西山康太郎(助教)、瀬戸義哉(准教授)らの研究グループは、コシオガマのKAI2dがストリゴラクトンの受容機能を保持していることに加え、極めて高いストリゴラクトン感受性を有することを明らかにしました。コシオガマにおいては、発芽以外の重要なステップで、他の植物由来のストリゴラクトンを認識するために重要な役割を有していると考えられます。
研究成果の詳細は、以下のプレスリリースをご参照ください。
プレスリリースはこちら
https://www.meiji.ac.jp/koho/press/2024/mkmht000001vwxyr.html
植物制御化学研究室ホームページリンク
https://setoyoshiya.wixsite.com/mysite