明治大学農学部は1946年(昭和21年)に設置され、農学科、農芸化学科、農業経済学科(現:食料環境政策学科)の3学科体制が続いていました。生命科学科は、21世紀の農学を展望し、その基盤となる生命科学の研究推進と人材育成を目的に、2000年4月に設立されました。また、2003年4月には、さらに高度な教育研究の推進を目指し、大学院農学研究科に生命科学専攻を設置しています。
20世紀の中頃、ほぼ全ての生物に共通な遺伝物質としてDNAが働くことが明らかにされ、生命のしくみを分子のレベルから理解することができるようになりました。20世紀後半、遺伝子操作を含む様々な解析技術や膨大な生物情報を処理するコンピューター技術の発展はこの流れを飛躍的に加速させ、生命を理解するための科学の発展をもたらしました。
農学の目的である「人類の永続性」を実現するには、それを支える植物、動物、微生物が生きる環境を整え、そのポテンシャルを活用することが必要です。生命のしくみをその根本から理解する生命科学には、不可能を可能とし、人類が抱える食料・環境・健康など、様々な問題の解決に大きく貢献することが期待されます。 生田キャンパス内の最先端の研究機器と実験圃場、2012年4月にオープンした川崎市黒川地区の明治大学黒川農場など、恵まれた施設を利用して充実した実験・実習を行う体制も整っています。